「2025年の風邪」はこう違う!今年の風邪の特徴とセルフケア

「2025年の風邪」はこう違うというテーマで、寒気やだるさを感じて腕を抱えているビジネスパーソンの写真(今年の風邪の症状とセルフケアのイメージ)
目次

はじめに

ここ最近、

「熱はそこまで高くないのに、とにかく喉が痛い」
「熱は下がったのに、咳とだるさだけずっと残っている」

といった声が増えています。いわゆる「いつもの風邪」とは少し顔つきが違う、そんな印象です。

SNSやニュースでも、
「今年の風邪、喉にくる」
「2025年の風邪は咳がしつこい」
といった声が目につきますし、検索欄には

  • 「風邪 症状 2025」
  • 「今年の風邪 症状」
  • 「今年の風邪 特徴」

といったワードが並びます。

一方で、同じ時期に

  • 季節性インフルエンザ、変異型のインフルエンザ
  • 新型コロナウイルス(2025年の変異株)
  • RSウイルスやマイコプラズマ肺炎

なども流行しているため、「これはただの風邪?」「コロナ? インフル?」と不安になりやすい状況でもあります。厚生労働省も、2025年度の急性呼吸器感染症(ARI)として、インフルエンザや新型コロナなど複数の感染症をまとめて注意喚起しています。厚生労働省+1

この記事では、「臨床の現場でからだを診てきた立場」から、

  • 2025年シーズンの風邪の症状の特徴
  • 風邪・インフル・コロナなどの“ざっくりした違い”
  • 子ども・高齢者で注意したいポイント
  • 今日からできる現実的なセルフケア

を、できるだけわかりやすく整理していきます。
読み終えたあと、「全部は無理でも、この一つだけやってみようかな」と感じてもらえたら十分です。


2. いま話題の「2025年特有の風邪症状」って、結局なんなのか?

2-1. 「今年の風邪」は病名ではない

「風邪 症状 2025」「今年の風邪 特徴」と検索すると、
「喉の痛みが強い」「だるさが長引く」といったキーワードがたくさん出てきます。

ただ、医学的に「今年の風邪」という名前の病気があるわけではありません。
実際には、同じ季節にこんな感染症がまとめて流行しています。

つまり「今年の風邪」は、これらが**ごちゃっと重なった“体験の総称”**に近いイメージです。

厚生労働省の最新発表では、2025年11月中旬からのインフルエンザ定点報告数が全国平均37.73人で前週から約1.7倍に急増しており、「例年より早い大流行」とされています。うめもとクリニック
一方、新型コロナの2025年流行株は、強い喉の痛みと長引くだるさが特徴的と解説する内科医の報告が増えてきました。丹野内科+2池袋東口まめクリニック+2

このあたりが、まさに「風邪 症状 2025」という検索ワードの背景になっています。

2-2. ざっくり比較:風邪・インフル・コロナ・マイコプラズマ

細かく分けすぎると逆にわかりにくくなるので、よく相談される4つをシンプルに並べてみます。

病名のイメージ主な症状の特徴発熱喉・咳全身のだるさ
いわゆる「風邪」鼻水・くしゃみ・軽い喉の痛みが中心出ても微熱〜37℃台軽め〜中くらい軽〜中等度
季節性インフルエンザ急な高熱、関節痛・筋肉痛、悪寒がセットになりやすい38℃以上が多い咳・喉の痛みも出るかなり強い 厚生労働省
2025年の新型コロナ強い喉の痛み、長引く咳、強めの倦怠感37〜38℃台も多い「刃物で切られたよう」と表現されるほどの痛みも池袋東口まめクリニック+2医療法人社団 宗仁会 -+2熱が下がった後も続きやすい
マイコプラズマ肺炎咳が何週間も続く、熱がぶり返す高熱〜微熱を行き来することも乾いた咳が長引くのが特徴横浜市中区 | 関内サンドウ内科医院+1動くと息苦しい・疲れやすい

もちろん個人差はありますが、

  • 「風邪 インフルエンザ 違い 2025」
  • 「風邪 コロナ 違い 症状」

と検索するより、“全体の雰囲気”としてこういう違いがあると覚えておくと、少し見通しが良くなります。

コロナの“今”だけ詳しく知りたい方は下記の記事も併せてごらんください。

2-3. 子ども・高齢者で注意したい感染症

2025年は、RSウイルスも話題になっています。
国内資料では、2歳未満の乳幼児が年間12〜14万人程度RSウイルス感染症と診断され、その約4分の1が入院を必要とすると推定されています。感染症情報提供サイト+1

症状としては、

  • 呼吸がゼーゼーして苦しそう
  • ミルクや水分がうまく飲めない
  • 顔色が悪い、いつも以上にぐったり

といった「見た目の変化」が重要になります。
子どもの風邪症状で不安になったときは、“熱の高さ”だけでなく呼吸や表情を一緒にチェックしてあげてください。

高齢者では、いわゆる「高熱を伴わないインフルエンザ」や「なんとなく元気がないだけに見える肺炎」もあります。
高齢者の風邪症状の注意点としては、

  • いつもより会話が減る・反応が遅い
  • 食事・水分が極端に減っている
  • 息が浅くて苦しそうに見える

といったポイントを、周りの家族が一緒に見てあげると安心です。


3. からだの中で起きていること

ここからは、からだの構造・神経・感覚の視点で、「今年の風邪」の中で何が起こっているのかをイメージしてみましょう。

3-1. 喉・気道の「構造」に起きる変化

2025年の新型コロナの流行株や一部の風邪ウイルスは、喉(咽頭)や上気道に強い炎症を起こしやすいと言われています。丹野内科+2池袋東口まめクリニック+2

  • 喉の粘膜が赤く腫れる
  • 微小な傷が増える
  • 粘膜の上にある「ヒゲ」のような線毛の動きが鈍る

この状態で乾いた空気や冷たい風が触れると、
ちょっとした刺激でも「カミソリで切られたみたいに痛い」と感じてしまうのです。

「風邪 喉の痛み 長引く」という検索が増えている背景には、
粘膜の回復が追いつかないまま、日常生活の刺激が加わり続けているという構造的な事情があります。

3-2. 免疫と自律神経の“共同作業”

ウイルスが体内に入ると、免疫システムのスイッチがはいります。

  • 発熱:体温を上げてウイルスを弱らせる
  • 炎症:白血球が集まって異物と戦う
  • 咳・痰:不要なものを外に追い出す

厚生労働省も、インフルエンザの特徴として38℃以上の急な発熱、頭痛・関節痛・筋肉痛・全身倦怠感が比較的急速に現れると説明しています。厚生労働省
これは、ウイルスと戦うために免疫がフル稼働している証拠でもあります。

同時に、自律神経も忙しく動きます。

  • 血流を変えて、戦っている場所に“援軍”を送る
  • 心拍数を上げて、酸素や栄養を素早く届ける
  • 体温を調整して、ウイルスが増えにくい環境を作る

その結果として、倦怠感・寒気・ぼーっとした感じなどがセットで出てきます。
「風邪 倦怠感 だるさ」という検索をしたくなるのは、まさにこの“共同作業”の影響です。

3-3. 感覚のセンサーが敏感になる

炎症が起きると、喉や関節などにある痛み・温度・圧力のセンサー(神経終末)が過敏になっていきます。

  • 普段なら気にならないエアコンの風が、刺すように冷たく感じる
  • 微熱程度でも「体中が痛い」と感じる
  • いつもの階段なのに、妙にしんどく感じる

これは、「身体が壊れてしまった」というより、
**“壊れないように警報音を大きくしている”**ような状態に近いです。

研究レベルでも、2025年の新型コロナ流行株では、
「強い喉の痛み」「長く続く咳・倦怠感」が報告されており、上気道の感覚センサーがかなり刺激されていることが示唆されています。ファストドクター+3丹野内科+3池袋東口まめクリニック+3

だからこそ、

こんなにしんどいのに、検査では“軽症”って言われた…

というギャップが生まれがちですが、
「感じているつらさ」も立派な情報として大事にしてほしいところです。

3-4. 子どもと高齢者のからだの中

乳幼児のRSウイルス感染では、細い気道(細気管支)がむくみやすく、
ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸音や、胸の陥没が出やすくなります。
日本では、毎年約12〜14万人の2歳未満の乳幼児がRSウイルス感染症と診断され、そのうち約4分の1が入院を必要とすると推定されています。感染症情報提供サイト+1

高齢者では、免疫反応が若い世代とは少し違うため、

  • 高熱にならない
  • 咳が少ない
  • 代わりに、食欲低下・ぼーっとする・動きが鈍くなるといった形で現れる

ことがあります。
「熱がないから大したことない」とは言い切れないのが、今年の高齢者の風邪症状の難しさです。


4. 日常のクセと「2025年の風邪症状」との関係

ここからは、生活の中のちょっとしたクセが、今年の風邪の症状とどう結びつきやすいかを見ていきます。

4-1. 乾燥+長時間のスマホ・PC

冬場は暖房で空気が乾燥しやすいうえに、在宅ワークやスマホ時間の増加で、
長時間同じ姿勢・同じ場所にいることが増えました。

  • エアコンの風が直接当たる場所に座っている
  • 水分はコーヒーやお茶中心で、水や白湯はあまり飲まない
  • 何時間も同じ姿勢で画面を見続ける

これらが重なると、喉や鼻の粘膜は**“乾いたスポンジ”状態**になり、
ウイルスが付着したときのダメージが大きくなります。

結果として、

  • 喉の痛みがやたら強く出る
  • 「風邪 咳 長引く」と検索したくなるほど咳が続く

といった今年の風邪の特徴が出やすくなります。

4-2. 睡眠不足と免疫のダウン

睡眠は、免疫が“からだの記憶を整理する時間”でもあります。
それが削られると、当然ながら風邪をひきやすく、治りにくくなります。

上気道感染症(風邪など)と睡眠の関係を調べた研究では、

  • 普段より短い睡眠が続く人ほど、風邪などの上気道感染症にかかりやすい
  • 6時間未満の睡眠が続くと、7時間以上眠っている人と比べて風邪の発症リスクが有意に高い

といった結果が報告されています。PMC+2PMC+2

私自身も、つい夜ふかしをしてしまった翌週に「のどがイガイガするな…」と感じることがあり、からだは正直だなぁと反省することがあります。

完璧な生活習慣を目指す必要はありませんが、
**「あと30分だけ早く寝る」**という一歩でも、免疫にとってはかなり大きな差になります。

4-3. 姿勢と呼吸の浅さ

長時間のデスクワークやスマホで前かがみが続くと、
胸や肋骨まわりの動きが小さくなり、呼吸が浅く速くなりがちです。

  • 肺が十分にふくらみにくい
  • 鼻や喉の空気の流れが偏る
  • 肩まわりや首の筋肉が緊張し、血流が悪くなる

この状態では、喉の粘膜への血流も減り、回復に必要な酸素や栄養が届きにくくなります。
結果として、「長引く風邪」「ぶり返す風邪」と感じる期間が伸びてしまいます。

大げさな運動ではなく、

  • 1時間に一度、椅子から立ち上がって背伸び
  • 胸をひらくように3回ほど深呼吸
  • 首や肩を軽く回す

といった小さなリセットだけでも、呼吸と血流の質がかなり変わります。

4-4. メンタルの緊張もからだに映る

「またコロナかもしれない」「家族にうつしたらどうしよう」といった不安は、
以前よりは減ってきたとはいえ、どこかで心に残っています。

強い不安やストレスが続くと、

  • 自律神経が常にオンの状態
  • 筋肉がこわばって血流が悪くなる
  • 眠りが浅くなり、免疫の回復が追いつかなくなる

といった形で、からだにも影響してきます。

完璧に心配を消すことはできなくても、

  • 情報を必要以上に追いすぎない
  • 信頼できる医療情報源を1〜2つだけ決めておく
  • 不安なときは早めに医療機関や相談窓口に相談する

といった工夫で、「心の過緊張」を少しゆるめてあげるだけでも、からだの反応は変わっていきます。


5. おわりに

最後に、「風邪 症状 2025」の情報に飲み込まれそうになったとき、
今日から試せる小さな一歩をいくつか整理してみます。

小さな一歩イメージ・ポイント
喉と空気を守る加湿器や洗面器で湿度を保つ/エアコンの風が直接当たらない位置に座る/温かい飲み物をこまめに
睡眠を“30分だけ”見直す完璧な早寝ではなく、「いつもより30分だけ早くベッドに入る」を目標にする
呼吸のスペースをつくる1時間に一度立ち上がって背伸び・深呼吸を3回。胸と肋骨をひらいてあげるイメージで
受診のサインを決めておく高熱・息苦しさ・水分が取れない・意識がぼんやり…など、自分や家族なりの「ここまで来たら受診」をあらかじめ共有しておく厚生労働省+1

全部をこなす必要はありません。
この中から**「いまの自分でもできそうなものを一つだけ」**選んでみてください。

最後に、この記事のポイントを三つだけ。

  1. 「風邪 症状 2025」「今年の風邪 症状」という言葉の裏には、インフルエンザ・新型コロナ・RSウイルス・マイコプラズマ肺炎など、多くの感染症が重なった現状があります。ファイザー+5厚生労働省+5厚生労働省+5
  2. 今年はとくに、強い喉の痛み・長引く咳・だるさといった症状が目立ちますが、これはからだがウイルスと一生懸命戦っているサインでもあります。感じているつらさは、「気のせい」ではありません。ファストドクター+3丹野内科+3池袋東口まめクリニック+3
  3. 生活を100点にする必要はなく、湿度・睡眠・呼吸の質を1〜2割だけ整えるだけでも、風邪のかかり方・治り方は変わってきます。短い睡眠が続くと上気道感染症のリスクが上がるという研究もあり、「30分だけ多く寝る」は立派な免疫ケアです。PMC+2PMC+2

情報があふれる時代だからこそ、
検索ワードに振り回されすぎず、「自分のからだの感覚」と「信頼できる情報」をうまく組み合わせていきたいですね。

しんどいときは、我慢しすぎず医療機関も頼りながら、
今日できる一つだけ、からだが喜びそうな選択をしてあげてください。🌿

最後までお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

からだトレンドラボを運営している、理学療法士のテラサワです。
病院やクリニックでのリハビリに長く関わる中で、
「もっと早く知っていれば楽になれたのに」という声を
何度も聞いてきました。

このブログでは、からだや健康にまつわる“トレンド情報”を、
医学的な視点でていねいに噛み砕いてお届けします。
難しいことはできるだけやさしく。
読み終わったときに、ちょっとだけ不安が軽くなっていたら嬉しいです。

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